「冬場になると朝なかなか起きれなくなってしまう。」
このような悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
私もその中の一人です。
実はこれ正常です。
なぜなら、人体の仕組みで夏場と冬場だと冬場の方が睡眠時間が長くなってしまうからです。
冬場に布団からなかなか出られなくても自分を責めないでください。それが正常なのです。
そこで今回はこの「冬場の方が睡眠時間が長くなること」について記事を書きました。
まずは冬場の方が睡眠時間ががなくなる仕組みについて理解してください。
そして寝すぎてしまうという悩みを持っている方は対策を考えていきましょう。
1.夏場と冬場の睡眠時間の違い
夏場と冬場の睡眠時間を比較した研究によると夏場は平均7時間35分、冬場は平均7時間50分と冬場の方が約15分長くなるという結果が出ています。
また、就寝時間は季節に関係なくほぼ同じであるにもかかわらず、起床時間が冬に遅くなっているという結果も出ています。
実際に夏場と冬場の睡眠時間の違いに関する研究は、国内外で数多く行われてきました。
研究成果としては、以下のようなものがあります。
①2008年に国立精神・神経医療研究センターが行った研究によると、日本人の平均睡眠時間は、夏場は7時間35分、冬場は7時間50分と、冬場の方が約15分長いという結果が出ています。
②2013年に東京医科歯科大学が行った研究によると、日本人の大学生の平均睡眠時間は、夏場は7時間20分、冬場は7時間40分と、冬場の方が約20分長いという結果が出ています。
③2012年に米国のスタンフォード大学が行った研究によると、米国人の平均睡眠時間は、夏場は7時間20分、冬場は7時間40分と、冬場の方が約20分長いという結果が出ています。
④2014年に英国のウェールズ大学が行った研究によると、英国人の平均睡眠時間は、夏場は7時間25分、冬場は7時間45分と、冬場の方が約20分長いという結果が出ています。
これらの研究結果から、夏場と冬場、どちらの方が睡眠時間が長くなるかは、国や地域によっても異なるものの、一般的には冬場の方が長くなる傾向にあると言えます。
なぜこのようなことが怒るのでしょうか。原因について考えていきましょう。
2.夏場と冬場の睡眠時間の違いの原因
夏場と冬場の睡眠時間の違いの原因として、主に以下の2つが考えられています。
2-1.日照時間の違い
夏場は日照時間が長く、冬場は日照時間が短くなります。日照時間は、体内時計を調整するメラトニンの分泌量に影響を与えます。メラトニンとは睡眠を促すホルモンです。
日照時間が長くなると、メラトニンの分泌が抑制され、睡眠時間が短くなると考えられています。そのため、夏と冬とでは睡眠時間に差が出てくるのです。
ただ入眠時間に関しては大きく変わらないと思います。例えば冬は17時、夏は19時に日が沈みますが、日が沈んですぐに寝る人は少ないのではないでしょうか。
多くの場合は朝起きる時間が遅くなる傾向にあります。
例えば東京における日照時間の夏と冬の差を見てみましょう。
こちらのサイトでは日の出の時間と日の入りの時間が確認できます。
https://sunrise.maplogs.com/ja/japan.492.html
例えば2023年の東京だと
日にち | 日の出 | 日の入り | 日長 |
1月1日 | 6:57:57 | 16:42:39 | 9:44:42 |
7月1日 | 4:33:07 | 19:08:26 | 14:35:19 |
と朝と夜の時間の差が5時間弱生まれています。
注目すべきは日の出の時間です。日の出の時間が遅くなることで冬場の方が睡眠時間が長く成る方は多いのではないでしょうか。
本来、人間は日の入りとともに寝て、日の出とともに目覚めていたので、この日の出の時間の遅さが冬場の方が睡眠時間が長くなる原因の一つです。
2-2.体温の違い
夏場は体温が高く、冬場は体温が低くなります。体温は睡眠の質に影響を与えます。体温が高いと睡眠の質が低下し睡眠時間が短くなると考えられています。
それは、深い睡眠に入るためには体温が下がる必要があるためです。夏場は体温が高く、深い睡眠に入りにくいため、睡眠時間が短くなると考えられます。
※ちなみに体温に関しては寝る前に運動して体を温めるなどの状況でも入眠しづらくなります。寝る前に運動することは控えましょう。
3.夏場と冬場の睡眠時間の違いに関するその他の要因
冬場の方が睡眠時間が長くなる理由は大きく2つの理由があり、その内容について解説してきました。
ここからは、余談のような形ですが冬場の方が睡眠時間が長くなることについては以下のような理由も挙げられます。
ただし、これらの理由に関しては余談のようなものです。化学的な裏付けも何もないですが、気合でなんとかできる内容でもあります。
それぞれ見ていきましょう。
3-1.気温や気候
当たり前ですが夏場は暑く、冬場は寒くなります。暑さや寒さは、睡眠の質に影響を与える可能性があります。
暑さは、寝苦しさや不眠を引き起こす可能性があります。寒さは、体の冷えや筋肉のこわばりを引き起こす可能性があります。
空調を上手く使いながら睡眠時間が不足しないような工夫をしましょう。
3-2.生活習慣
夏場は、夏休みやレジャーなどで生活リズムが崩れがちになる可能性があります。また、暑さで活動量が減りより多くの睡眠が必要になる可能性があります。
冬場は、寒さで活動量が減りより多くの睡眠が必要になる可能性があります。また、冬休みや年末年始などで、生活リズムが崩れがちになる可能性があります。
つまりどちらの状況においても生活習慣によって睡眠時間が短くなる可能性があるので気をつけましょう。
4.夏場と冬場の睡眠時間の違いの対策
ここまで冬場の方が睡眠時間が長くなるメカニズムについて解説して来ました。
ですが、実際に必要なのは夏場も冬場も同程度の睡眠時間を確保して生活リズムを整えておくことです。
そのためにできることについて以下にまとめてみました。それぞれ見ていきましょう。
4-1.日照時間の変化に適応する
冬場は日光を浴びる時間を増やすようにしましょう。朝日が上がった瞬間から、日光を浴びて脳も体も目覚めをすっきりさせましょう。
4-2.体温の変化に適応する
夏場は空調を管理して寝室の温度を下げるようにしましょう。
冬場も空調を使って寝室の温度を上げるようにしましょう。また、就寝前に入浴などでしっかりと体を温めるようにしましょう。
4-3.適度な運動をする
適度な運動は、睡眠の質を向上させる効果があります。夏場は暑さで無理のない範囲で運動するようにしましょう。冬場は、寒さで体を冷やさないように注意しながら運動するようにしましょう。
まとめ 冬場に良く寝てしまうのは仕方がないと受け容れましょう
夏場と冬場において、日照時間や体温などの影響により、冬場の方が睡眠時間が長くなる傾向にあります。
これは人体の仕組上、仕方がないことなので受け容れましょう。
個人的には朝活をおススメしますが、冬場は難しいこともあるかもしれません。
そんな時にはあえて冬場はあきらめるというのも一つの手です。あきらめて夜活をすればトータルでの時間は変わりません。
夏場よりも冬場の方が睡眠時間が長くなることを理解してもらって、どうするかの対策を考えて実行していきましょう。
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