アンガーマネジメントとは怒りの感情をコントロールするためのスキルや心理トレーニングのことです。
怒りの感情は人間の自然な感情の一つで、適切に扱えば自分を守るためのエネルギーとして活用できます。しかし、怒りをコントロールできずに暴言や暴力などの行動につながってしまうと、自分自身や周囲の人に大きな損害を与える可能性があります。
また、怒りに振り回されてしまうと、自分の思った通りの行動ができなくなるかもしれません。
アンガーマネジメントを身に着けることで怒りの感情を理解し、コントロールすることが出来るようになります。これらのスキルを身につけることで、怒りに振り回されることなく、健全な生活を送ることができるようになります。
今回の記事ではアンガーマネジメントの特徴とその内容について解説していきたいと思います。
1.アンガーマネジメントの目的
アンガーマネジメントの目的は、怒りをゼロにすることではありません。
怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあるときには上手に怒り、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになることを目標としています。
具体的には、以下の3つの目的があります。
1.怒りの感情を理解する
2.怒りをコントロールする
3.怒りを正しい方法で表現する
怒りを感じなくすることは難しいですし、人間としての機能や感情を無くすことがよいこととは言えません。
怒りとどう付き合って、その怒りの力をどのように使いこなすかがアンガーマネジメントの目的です。
2.アンガーマネジメントの対象者
アンガーマネジメントの対象者はすべての人です。しかし、すべての人となると元も子もないので、対象としては怒りのコントロールに困っている人です。
具体的には、以下のような悩みを抱えている人におすすめです。
・怒りっぽい性格で、周囲から注意されている人
・怒りのコントロールができずに、暴言や暴力などの行動につながってしまう人
・仕事や人間関係でストレスを感じている人
・自分の感情をコントロールすることに自信がない人
これらの悩みを抱えているのであればアンガーマネジメントができるようになった方が良いです。
3.アンガーマネジメントのメリット
アンガーマネジメントができるようになることには、以下のメリットがあります。
3-1.ストレスの軽減
怒りの感情は、ストレスの大きな原因の一つです。アンガーマネジメントを実践することで、怒りの感情を抑制したり、怒りによるストレスを軽減したりすることができます。
3-2.人間関係の円滑化
怒りの感情をコントロールできないと周囲との関係が悪化してしまう可能性があります。アンガーマネジメントを実践することで、怒りの感情を適切に表現できるようになり、人間関係の円滑化につながります。
3-3.生産性の向上
怒りの感情を抱えた状態では、仕事に集中できずミスをしたり、生産性が低下する可能性があります。アンガーマネジメントを実践することで、怒りの感情を抑制し、仕事に集中できるようになり生産性の向上につながります。
4.アンガーマネジメントのデメリット
アンガーマネジメントには、以下のデメリットもあります。
4-1.実践が難しい
簡単にアンガーマネジメントと言っていますが、怒りの感情をコントロールするのは簡単なことではありません。
怒りを感じるのは突発的なもの。感情を抑制するのはかなり難易度が高いです。また、元々怒りを感じやすいかどうかということも関わってきます。
抑制の難しい感情を抑制するのですから、経験や慣れも必要になってくるでしょう。
4-2.自分を押し殺してしまう
アンガーマネジメントは怒りの感情を抑えることが必要になります。この怒りの感情を抑えすぎると自分を押し殺してしまい、かえってストレスが溜まってしまう可能性があります。
アンガーマネジメントを実践する際には、怒りの感情を完全に消滅させるのではなく、適切に表現できるようにすることが大切です。
5.アンガーマネジメントの具体的な方法
ここからは、アンガーマネジメントを実際に行うときの具体的な方法について、詳しく解説していきます。
5-1.アンガーログを取ってみる
アンガーログとは、怒りの感情を感じた際の状況や考え、行動などを記録するものです。アンガーログを記録することで、自分の怒りのパターンを把握し、改善の糸口を見つけることができます。
自分が何に怒りを感じるのかを理解していれば対策がしやすくなります。アンガーマネジメントをするためには自分について理解しておくことも重要です。
5-2.イメージトレーニング
イメージトレーニングは怒りの感情をコントロールするイメージを繰り返し練習することで怒りの感情に強くなる方法です。
例えば、怒りの感情に襲われたときに深呼吸をして冷静になるイメージを練習するなどの方法があります。
怒りを感じる状況を想定して、怒りに対する耐性を高めましょう。
5-3.自分でコントロール出来ないことはあきらめる
恋愛で振られたことはありますか?人間関係の中で相手が自分を好きになってくれるかどうかは相手次第です。自分がどれだけ愛を注いだとしても、愛が返ってくるとは限りません。
それと同じで相手が怒らせていることを自覚して、辞めてくれるかなんてわかりません。自
それは自分でコントロールできる範囲外だからです。
なので、自分のコントロールの範囲外のことはあきらめましょう。
自分の心でコントロールできる範囲で怒りを抑えるようにしましょう。
5-4. 6秒待つ
アンガーマネジメントには「6秒ルール」というものが存在します。
6秒ルールとは怒りを感じたら、6秒待つというルール。
怒りは爆発的に感情を高めて、言葉や行動に現れます。しかし、この6秒を乗り切れば怒りの感情は落ち着いてきて冷静に行動できるようになってきます。
僕自身も怒りを感じた後に時間が経つと「何で怒っていたんだろう?」ということがあります。一呼吸おいて冷静になりましょう。
6.まとめ アンガーマネジメントで怒りをコントロールしよう
アンガーマネジメントは怒りの感情をコントロールするためのスキルを身につけることで、怒りに振り回されずに、より健全な生活を送るためのものです。
性格に合わせて、自分に合った方法でアンガーマネジメントを実行してみましょう。短期間で効果が出ない場合があるため、継続的に努力が必要になるかもしれません。あきらめずに実行してみましょう。
当記事は『頭に来てもアホとは戦うな!』にインスピレーションをいただき、執筆しています。
前例のないビジネス書なのにドラマ化されている名作です。アンガーマネジメントの参考になりますのでぜひ読んでみてください。
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